おきなわ県民カレッジ第9回美ら島沖縄学講座

講  座  名 「壺屋焼の歴史」

開  催  日 令和元年11月27日(水)

開催場所 那覇市壺屋焼物博物館3階 図書・講座室

講  師 比嘉 立広 氏(那覇市壺屋焼物博物館 主任学芸員)

琉球王国における陶器生産は、朝鮮人陶工招聘による陶器生産技術の導入により1616年頃から始まったといわれている。その後、琉球王府により、3か所あった窯場は、より窯場として地理的に適していた壺屋に集められ、統合された。そこで、1682年頃から壺屋焼が始まったとされる。1879年からの壺屋焼は、運営の変化や技術的な変化、デザイン的な変化、陶工の生活、当時の壺屋焼の評価等、その時代の状況に応じて変化してきた。また、壺屋焼の種類と特徴は、荒焼(アラヤチ)、上焼(ジョーヤチ)、アカムヌーの三つに見てとれる。

比嘉先生は、「今も昔も陶工たちは、取り巻く環境が厳しい状況の中、継承・発展のために懸命に努力してきた。私たちの生活の中に陶器を取り入れ、積極的に使用することで、伝統や技術の継承・発展につながるのではないか。」と述べた。
わかりやすく丁寧な説明に耳を傾け、メモをとり、うなずく…。質疑応答の際には、土の確保(発掘)状況や首里城の瓦の再現について等の質問があり、壺屋焼の歴史とその特徴について、理解を深める講座となった。